030012
荒木聢志(昭和30年卒)
書・篆刻 「知古か?知今か?」
 温故知新    「論語」孔子(春秋)
       温故而知新 可以為師矣
       古きをたずねて新しきを知る 以て師となすべし
「論語」は春秋末期に生きた孔子(B.C.551〜479年)とその高弟の言行録。孔子は前漢の武帝が“儒教”を国定の教え(B.C.136)として以来、辛亥革命(1911年)による清朝滅亡まで、中国に於ける最高の人格者とされてきた。その後、文化大革命中の“批林批孔運動”(1973〜76年)では秦始皇帝や則天武后らを善人とする一方、孔子や“少年老い易く学成り難し”の詩で識られる朱熹(朱子=論語を注釈した)は悪人と評価されていた。
「論語」は応仁天皇の代(285年)に百済の王仁によって日本にもたらされた。
   知古不知今    「論衡」王充(後漢)
       知古不知今 謂之陸沈
       古きを知りて今を知らず これを陸沈という
王充は後漢の人(27〜1世紀末)で、春秋末期の孔子(B.C.551〜479年)より約550年後の人。「論衡」により「論語」の説く儒教の不合理性を批判した。“陸沈”とは、水上ならずとも、陸上に於いても沈没すると言っている。
 







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