03012
荒木聢志(荒木多忘)(昭和30年卒)
篆刻 「一叫一廻腸一断」
 杜鵑も子規もホトトギスである。ホトトギスは歳時記では初夏の鳥であるが、李白の時代では晩春三月がその季節である。蜀で少年時代を過ごした李白は、生涯故郷に帰ることはなかった。三巴とは巴郡、巴西、巴東すなわち蜀を指す。
 李白の故里への郷愁が、ホトトギスの血を吐くような鳴き声とともに耳に響いてくるようなフレーズに惹かれて刻した。







inserted by FC2 system